補集合じぶん
豊川楓華・伊東凛・大谷将也・室町祐希果・山澤豊
私たちは日々選択を迫られている。人は一日に三万五千回も決断をしているとも言われている。
数学で組み合わせの問題を解いたことがあるだろうか。五人の中から三人を選ぶのは、五人の中から選ばない二人を決めるのと同じだ。これを補集合の問題という。
選択するということは、選択しないものを選ぶということだ。私たちは選んだものばかりを見つめ続けるが、選ばなかったものについては忘れてしまうことが多い。選んだ理由があるように、選ばなかった理由も存在するというのに。選ばなかったものにこそ、自分の本質が映されているのではないか。