iス゛レ展

「ずれ」合いながら、生きている。

2025.11.15 - 16

Waseda University

CONCEPT

「あ、ズレてるかも...」


私たちは日々、他者とのあわいにあるズレに出会います。

検索欄には「人とズレている 治し方」と並び、
ズレは悩みや矯正の対象として語られがちです。


けれども、他者とのズレから、わたしの息づかいが感じられないでしょうか。


そもそも、私たちの環世界が互いにピッタリ重なることはありません。

⸺私たちは「ずれ」合いながら、生きている。


関係が生み出す差異は、それぞれの否定しようのない個別性に根ざします。

ゆえに、それは私らしさの痕跡でもある。

だからこそズレは痛みであると同時に、愛おしさをも秘めているのかもしれません。


他者や規範といった外部の基準に合わせてズレを
無理に揃えたり消し去るのではなく、
ただ見過ごすわけでもなく。

「いずれ」を待ち望みながら、時間をかけて試行錯誤を重ね、
「いま・ここ」にある自分のズレと対話を交わしていく。

その営みは、他者・社会との関係をも編み直していくことでしょう。


"いずれ"、互いに"相ズレ"た関係を、"愛す"るために。


本展示は、ズレとの望ましい関係性を探求する場です。

ズレ

i

いずれ

About FMR
⸺発酵メディア研究ゼミとは

発酵メディア研究ゼミでは、即効性を謳う現代のテクノロジー産業の認識論から離れ、
もっと長い時間のなかで人間の生きる可能性について議論を交わしながら、
わたしたちのそれぞれがよりよく生きるための媒介(メディア)をかたちづくろうとしています。


2017年から始まり、今回で10回目となるゼミ展示は、展示のコンセプトから作品の内容までをゼミ生たち自身で考え、話し、作り込んでいます。


今年は、「自分たちはどういう存在でありたいのか」という存在論的な問いに応答するために内省と話し合いを繰り返した結果、
自らの内部や自他の境界にある「ズレ」とどのように共生するのかという問いが生成されました。

学部と大学院の約50名の学生たちがその大きな問いかけから多種多様な意味を代謝した結果、合計で15作品が展示されます。


これらの作品は問いの終着点ではなく、作者たちの思考のプロセスが息づいている「発酵器」です。
願わくば、これらの作品のひとつひとつが鑑賞者のみなさんの感覚と、実りある相互作用を結ぶことを祈っています。

担当教員 ドミニク・チェン

INFORMATION

日時

2025.11.15(土)10:00-18:00
2025.11.16(日)10:00-17:00


場所

〒162-8644 新宿区戸山1-24-1
早稲田大学 戸山キャンパス
33号館3階 第1会議室・7階 731, 732教室


アクセス

JR山手線・西武新宿線:
高田馬場駅から徒歩20分
地下鉄東京メトロ東西線:
早稲田駅から徒歩3分
副都心線:
西早稲田駅から徒歩12分
学バス:
高田馬場駅 - 早大正門、馬場下町バス停


入場

入場無料


主催

早稲田大学文化構想学部
発酵メディア研究ゼミ


監修

ドミニク・チェン
(早稲田大学
文化構想学部教授)


お問い合わせ

cmrd.seminar@gmail.com